農耕文化研究振興会は、1978年に創設された農耕の技術研究会を母体に組織された任意団体です。農耕の技術研究会はおもに年会誌『農耕の技術』(1978年10月創刊)の発刊を続けていましたが、その活動が10年を迎えたのを機に、1988年、研究会を農耕文化研究振興会へと改編しました。その後も、『農耕の技術』の発刊を続け、1993年に会誌名を『農耕の技術と文化』(第16号)に改め、第27号(2010年)まで刊行を続けました。

 その後、さまざまな事情で振興会の活動を休止せざるを得なくなり、『農耕の技術と文化』も休刊を余儀なくされました。そして、すでに休刊後10年近くが経過しましたが、若手研究者から『農耕の技術と文化』を再開しようという声があがり、有志が集まり、オンライン・ジャーナルとしてその刊行を続けることになりました。

 農耕文化研究振興会の前身となる農耕の技術研究会の設立趣旨は、『農耕の技術』創刊号に掲載された「創刊のことば」「創刊号が生まれるまで──「農耕の技術研究会」へのお誘い」に詳述されています。その趣旨は農耕文化研究振興会に引き継がれていきました。すでに40年前の文章ですが、その趣旨を引き継ぎつつ、オンライン・ジャーナル『農耕の技術と文化』の刊行母体として農耕文化研究振興会の活動を続けていきます。

 農耕文化研究振興会は会員制の任意団体としておもに『農耕の技術と文化』の刊行を続けてきましたが、今後は、これをオンライン・ジャーナルとして刊行する活動を行っていきます。従来のような会員制はとらず、オンライン・ジャーナルへの寄稿を促しつつその継続的な刊行を支援する組織として、「農耕」を巡る現代的な課題に関心をもつ皆さんの出会いの場を提供できればと考えています。新たな農耕文化研究振興会は、オンライン・ジャーナル『農耕の技術と文化』を発行する任意団体として活動を再開します。当面は、冊子体『農耕の技術と文化』の元編集委員や元編集支援スタッフの有志らの数名がオンライン・ジャーナルの編集・刊行の作業を担っていきます。緩やかな組織として活動していきます。

■事務局

田中耕司(代表/京都大学名誉教授)
大山修一(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)

中村均司(NPO日本都市農村交流ネットワーク協会)

松田正彦(立命館大学国際関係学部)
柳澤雅之(京都大学東南アジア地域研究研究所)
斉藤明子(事務局員)

伊藤ゆかり(編集補助)

●オンライン・ジャーナル『農耕の技術と文化』の刊行

 オンライン・ジャーナル『農耕の技術と文化』は、今後、このウェブサイト上で公開します。寄稿された論文・研究ノート等は、予備審査と査読を行ったうえで掲載の可否を判断します。掲載可と判断された原稿は、順次、公開していきます。冊子体『農耕の技術と文化』を第27号まで刊行してきましたので、それを引き継ぎ、オンライン・ジャーナル『農耕の技術と文化』の最初の号は第28号として刊行します。オンライン・ジャーナル『農耕の技術と文化』の刊行の趣旨、投稿規定・執筆要領などは こちら をご覧ください。みなさんの積極的なご投稿を期待しています。

 
活動内容
 
歴史と経緯
 

 農耕文化研究振興会とその前身の農耕の技術研究会は、発足後、会員制の任意団体として会誌『農耕の技術』(のちに『農耕の技術と文化』に改題)の刊行、「農文研ブックレット」の刊行、研究会の開催などの活動を行ってきました。

 

●会誌『農耕の技術と文化』の刊行

 『農耕の技術と文化』は農耕文化研究振興会の会誌として刊行されてきました。振興会の前身となる「農耕の技術研究会」の会誌『農耕の技術』として創刊されたのが1978年でした。当時の農学分野の研究動向を批判的にとらえながら、「農業を人間の営みとしてとらえかえす」ことを目指して、農学分野だけでなく、人文学・社会科学の諸分野も含めた多くの研究者・技術者と「農耕」をキーワードに課題と問題を共有し、関心のある多分野の人たちの出会いと知的交流の場を提供しようとする意図をもって刊行されてきました。

 農耕の技術研究会の発足後10年が経って、1988年に研究会を農耕文化研究振興会に改編するとともに、1993年には会誌名を『農耕の技術』から『農耕の技術と文化』に改めました。2010年の第27号をもって休刊することになりましたが、創刊号刊行から四半世紀のあいだ、多くの論考を世に送り出すことができました。

 オンライン・ジャーナル『農耕の技術と文化』の出発にあたって、既刊号掲載論文等の著者にウェブ公開の許諾をとるようにしました。現時点では許諾を得た論文等のみを公開しています。未公開のものも許諾が取れ次第、公開していく予定です。

 

●「農文研ブックレット」の刊行

 1988年から農耕文化研究振興会としての活動が始まり、その一環として「農文研ブックレット」をシリーズで刊行してきました。第1号を1989年の秋に刊行し、以来、2006年の第16号まで続きました。「農耕文化と周辺をめぐる諸課題について、問題のまとめ、そして提起、時には主張の場が必要であると考え、……時々に印刷物をもって世に問う」(創刊号あとがきから)ことを目指して刊行したものです。

ブックレット刊行リスト

  • №1  祖田修『現代経済社会と農業――「土着」の時代に向けて』

  • №2  吉良竜夫 『地球環境と農業――人間と自然の「共生」の道』

  • №3  渡部忠世 『農耕文化を考える――農業へのもうひとつの視野』

  • №4  農耕文化研究振興会編 『二十一世紀の農業未来――フォーラムの記録から』

  • №5  金沢夏樹 『東南アジアの農民像――「緑の革命」へのひとつの視点』

  • №6  松井浄蓮 『天運に乗託して農に生きる――「萬協」誌の抄録』

  • №7  斎藤誠 『農の原点を考える――蕎麦粒山とソバの栽培をよりどころにして』

  • №8  松井浄蓮 『飽くこともなくこの農の道――続・「萬協」誌の抄録』

  • №9  松浦豊敏 『糖漏発見の旅――奄美の白糖製法について』

  • №10 坪井洋文 『日本人にとって稲(米)とはなにか――ハレとケの民俗学』

  • №11 農耕文化研究振興会編 『先人に学ぶ農業研究の道――シンポジウムの記録』

  • №12 海田能宏・内山節『生き方としての農業を考える――日吉町シンポジウムの記録から』

  • №13 Agnes R. Quisumbing, Lynn R. Brown, Hilary Sims Feldstein, Lawrence Haddad, and Christine Pena著、吉野馨子訳 『女性――食糧確保を握る鍵』

  • №14 祖田修・奥村彪生・千葉悦子『豊かで多様な農業と生活を目指して――大野市でのフォーラムⅡの記録』

  • №15 阪本寧男 『民族植物学からみた農耕文化』

  • №16 祖田修『鳥獣たちと人間――形成均衡の世界へ』

*農文研ブックレットをご希望の方は、希望される号を農耕文化研究振興会事務局までお知らせください。

 送料をご負担いただいたうえでお送りします。

 

●研究会の開催

 農耕の技術研究会の発足以来、原則として年2回を目指して、会員による研究発表や特定のテーマを巡るシンポジウムの形式で、研究会を開催してきました。詳しくは こちら をご覧ください。

アクセス

 事務局員は不定期に事務局にいます。ご来訪の際には、あらかじめメール等でご連絡ください。

農耕文化研究振興会

〒604-0934

京都市中京区麩屋町通二条下る

第二ふや町ビル605号室

Tel/Fax……075-255-6550

e-mail……edit@nobunken.org

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